こんにちは、Deruka(@tabini_deruka)です。
海外旅行先でのクレジットカードは便利ですが、知らないうちに情報を抜き取られ、不正利用されることがあります(実体験)
いわゆる「スキミング」です。
こんなツイートをしました。
実は、私もスキミング被害に遭ったことがあります(おそらくロシアで)。スポーツチケットの購入に失敗した明細で発覚。その時は、カード会社が自動で不正利用として弾いてくれてましたが、スキミングは海外に行くと本当に遭遇するので、来年に旅にでる際は、皆さまお気をつけください https://t.co/HcA5C0eKUA
— Deruka (@tabini_deruka) February 4, 2021
遠い国の出来事でもなんでもなく
冗談抜きで本当にスキミングは遭遇します。
起こってからでは遅いです。
海外へ行く方は、ぜひご一読ください。
犯罪は、事前に手口を知っておくことが、最大の防犯対策です。
スキミングとは?
スキミングとは、「スキマー」という読み取り機器を使い、カードの磁気部分から知らないうちに情報を抜き取って、不正利用する犯罪のこと。
抜き取った情報で、偽造クレジットカードを作ったり、ATMキャッシングでお金を引き出す犯罪が多発しています。
カードそのものではなく、中の情報を抜き取られるため、後で明細を見て発覚というパターンが多いのも特徴。
スキミングの手口
「スキマー」は小さな機器です。
読み取った情報は、直接回収されるほか、無線で外部に送信されたりします。
スキマーには、直接あてる接触型のほか、ピッとかざすだけの非接触型も存在。
スキミング被害が多い場面としては
- レジのカード読み取り装置
- 店員による故意の読み取り
- ロッカーや、預け荷物からの読み取り
- 車上荒らしでカード読み取り
- 人込みでの非接触型スキミング
などが多く報告されています。
一つずつ見ていきます。
レジのカード読み取り装置
お店でクレジットカード払いをする際、カードの読み取り機にスキマーが仕掛けられている可能性があります。
必ずしも店員がグルというわけではなく、店員も知らない間に設置・すり替えられていることがあるようです。
店員による故意の読み取り
店員が裏に持って行って、直接スキマーで読み取ることもあります。この場合は故意。
犯罪者が。警官やセールスマンになりすます事例もあります。
信頼できないお店では、カードから目を離さないか、使わないようにしましょう。
ロッカー等の預け荷物からの読み取り
財布をどこかに預けてある場合。
漁られて、情報を読み取られることがあるようです。
盗難と違って、一見なにも取られていないので、発覚は遅れます。
カードは肌身離さず管理しておいた方が良さそうです。
車上荒らしによるカード読み取り
車を離れる際も、車内に貴重品を放置しない方が賢明です。
旅行先のレンタカーは、年式が古い場合もあるので、鍵をしても油断しないこと。カードは肌身離さず。
人込みでの非接触型スキミング
レジでバーコードを読むように、非接触型のスキマーでポケット内のカード情報を読み取る手口があるようです。
これに関しては、後述するスキミング防止グッズが効果的。
ATMスキミングの手口
数あるスキミング手口の中で、個人的に最も危険性が高いと思ったのが、ATMでやる方法です。
↓この動画、冒頭5秒だけでも観てください。
ATM本体に精巧に偽装され、取り付けられたスキミング装置と小型カメラ。
日本の銀行ATMでも、いくつもの実例が公開されています。
ゆうちょ銀行ATMの実例
画像引用:ゆうちょ銀行
新生銀行ATMの実例
画像引用:新生銀行
こんなの、気づけますか?
知らなきゃ、正規のカード読み取り口にしか見えません。というか、知ってても気づけないかも。
よくある痕跡として、以下の物が挙げられます。
- カードの読み取り口が出っ張っている(無駄にでかい)
- 雑な設置の痕跡(隙間や、接着剤の跡)
- 小さなカメラの穴
注意深く観察すれば、発見できるかもしれませんが…。ちょっと困難ですね。
ただ、こういうことがありうる
と覚えておいてください。
スキミング対策
さまざまなスキミングの手口を、紹介してきました。
ここからは、個人ができる防止対策を挙げます。
ICチップ型のカードを使う
スキマーでは、カードの磁気ストライプに記録された情報を読み取っています。
ICチップの場合、中の情報は暗号化されており、より安全性が高いです。ICチップのカードを使おう、ということです。
ICか磁気かだけでカードを選ぶのは、個人的には微妙なところ。やはりクレジットカードは、機能優先で選んだほうがいいと思います。
スキミング防止には、後述する「防止スリーブ」が使えます。
こまめに明細をチェック
情報を抜き取られただけでは、被害に遭ったことに気づきません。気づくのは、不正利用された時。
明細をこまめに確認しておくことで、早く気付くことができます。
これはスキミングされた後の対策ですが、発覚が早ければ、被害の拡大を防げる可能性があります。
また、金額が補償されるかもしれません(後述)
カード使用時は目を離さない
誰かにカードを持たせたまま、離れないこと。その隙に、ピッと読み取られてしまう可能性があります。
目を離さないというか、持って行かせるべきではないです。
カードを使わない
使わなければ、スキミングされようがありません。
これも手の一つですが、カード払いには利便性もあるので、やや消極的な対策ではあります。
→海外でのクレジットカード払いを解説。為替レートや手数料について
信頼できるお店でのみ使うようにする
空港の免税店や、有名百貨店など、
本当に信頼できるところ以外では使わない。
極めて基本的な対策です。
利用限度額を下げておく
被害に遭った場合に備えて、利用限度額を低くしておくのもありです。
一日の限度額が低ければ、被害に遭った場合も、額を最小限に抑えることができます。
便利さとはトレードオフになってしまうので、よく考えて設定変更しましょう。
口座内を少額にする
カードに紐づく引き落とし口座の、お金を少なくしておく。あるいは、普段使わない口座に、使う分だけお金を入れておく、など。
これも被害に遭った場合に、損害を抑えるための対策です。
暗証番号も守ろう
カードの暗証番号の漏洩にも気を付けてください。
クレジットカードの使用には、「カード(≒中の情報)」と「暗証番号」が必要です。
- 番号打つときは、片手で隠す
- 見えるところにメモしない
手で隠すのは、なんだか大げさに思えるかもしれませんが、海外だと皆やっています。本当に皆やってます。
「店員さんの目の前で失礼」とか、全然ないですよ。番号入力時は、どこでも必ず片手で隠すようにしましょう。
スキミング防止対策グッズ
対策グッズを紹介します。
基本的にはどれも、特殊加工の素材で、読み取りを防止するというコンセプト。
スキミング防止カードケース
特殊加工されたカード入れ。
クレジットカードや、キャッシュカードなどをまとめて入れられます。
スキミング防止カードスリーブ
こちらはカードスリーブ型。
カードを1枚ずつ包む、薄めの封筒というイメージです。
スキミング防止カード
防止素材のカードです。
このカード2枚で他のカードを前後から挟むことで、スキミングから守ってくれるという物。
セキュリティポーチ
服の内側に密着させて隠し持つ、小型の貴重品ベルトポーチです。全体がスキミング防止加工。
パスポートや現金も入る、旅行者の定番装備。
スキミング防止バッグ
こちらはポーチより、もう少し大きめのバッグです。こういうのもある。
カード不正利用された時の対処法
もしカードの不正利用の被害に遭ってしまったら、どうすればよいのか。
やるべきことは、以下の二つです。
- カード会社へ連絡
- 警察に届け出
被害を受けたと発覚した時点で、すでに不正利用された後かと思います。
迅速に、連絡すべきところに連絡を。
カード会社にすぐに連絡
まずはカード会社に連絡です。
連絡先は、カードの裏面に載っているはず。
どの会社も、盗難担当デスクが、24時間年中無休で受付可能です。
不正利用の遭った日から60日以内かつ、不正利用と判断されれば、全額補償されます。
補償されるとしても対策しよう
実体験からいうと、被害に遭っても補償はされますが、カードは当然作り直しになります。各種支払先への再登録がいろいろとめんどくさいので、やはり防止段階からきちんとやっときましょう。
警察に届け出
カード会社に連絡して、カード停止手続きをした後に、警察です。
海外にいる場合は、現地の警察へ行ってください。補償に必要な書類を書いてもらう必要があります。
わからなければ、現地の日本大使館に連絡しましょう。
まとめ
- スキミングは接触型と非接触型がある
- ATM使用時は気をつける
- 信頼性の低そうな店ではカードを使わない
- 防止対策グッズを活用する
- 被害に遭ったらすぐカード会社に連絡
クレジットカードはとても便利ですが、それゆえに犯罪被害に遭うと大変面倒なことになります。
対策を知って、事前に防止しましょう。